ゆうとのこと(小学校チャレンジ!篇)

難聴児の息子が地域の小学校に入学しました!親の視点からさまざまな気付きを綴ります。

夏らしい一日と石ころ

大きな仕事がおわったら、連れて行ってあげるねと約束していた近くの「マリンプール」。やっと連れて行ってあげることができました。

来年はできるかな?と期待していたウォータースライダーは、今年も身長があと3センチ足りなくてがっかりだったけど、来年こそは滑るぞ!、と言ってそんなにへこんでいる様子はありませんでした。

波のプールが大好きで、「行こう行こう」と手を引っ張られて入ったものの、すぐに波に酔って気分が悪くなりました。周りを見渡すと、大人も子どもも「キャーキャー」はしゃいでとっても楽しそう。波に揺られて何がそんなに楽しいのか・・・と能面みたいになっていたのは私だけだったかも。

浮き輪で浮かんで楽しんでいた息子に、「浮き輪取って、立ってみなよ」と半ば強引に浮き輪を取ると、波がざぶーんと来る度にぶくぶく・・と沈んで(おぼれて)いて。

タイミング取るのが下手だな~と思いながら「高い波が来たらジャンプするんだよ!ほらこんな風に」と見本を見せると、「な~んだ、そういうことか」とやっとコツをつかんだ様子でした。

後で息子が「水の中ってうるさいんだよ」と言っていました。

お風呂でも学校のプールでも同じなんだそうですが「ざざざー-」って音がするんだそうです。

息子曰く「小豆を箱に入れて揺らしている音」に似ている、と。

機械的に音が聞こえるとそうなのかもしれないし、水の中の「静寂」が好きな私は、息子と感じていることが真逆だったことに驚きました。

ダイビングをしていると、「ゴボゴボ(空気を吐き出す音)」や「コポコポ(人が空気を吐き出す音)」という音は大きく聞こえるけど、むしろその音が水の底の静寂さを際立たせているような気さえします。

「ざざざーー」とは聞こえないんだけどなぁ。息子にはそう聞こえるんだぁ。

シリコンケースがマイクにこすれる音なんかも「嫌だ」と言っていて、息子は基本アクアプラスが「苦手」だそうです。

 

夕方までたっぷり遊んで、さぁ、帰ろうか~と駐車場まで行くと「ママ、ちょっとだけ海岸に下りてみたい」と息子が言うので、え~めんどくさいなぁ、と思いつつ高い防波堤を上っていくと、「うわ~、海だぁ」。

海の近くに住んでいるのに(家からも海が見えるのに)、なんだか久しぶりにゆっくり海を見た気がして、海風を全身に受けながら、忙しかった半年間が「終わったな」と、夢から覚めたような一抹の寂しさと、やりきった安堵感で、胸がちょっと熱くなりました。

そんな風に私がぼーっとしている間に、息子はどんどん波打ち際まで歩いて行き「あぶないよ!あんまり波の近くまで行かないで!!」と焦って追いかけて。

のんきな息子が、「ママ、どうして海の石は丸いの?」と聞くので「波に揺られて石同士がぶつかり合って、角が取れて丸くなったんじゃないかな」と説明すると「そうなんだ」と納得した様子。

昔、田舎(母の実家:富山県)の海でゆがんだビー玉みたいなガラス玉を探したことを思い出しました。どうして海岸に丸いガラス玉が落ちているのか不思議で祖父に訊ねたら、やっぱりそんな理由だと教えてくれました。

日本海は外国船からの落とし物がたくさん漂流するのですが、変わった形の瓶とかたくさん打ち上げられていました。そうした瓶の割れたガラスの破片が丸くなってガラス玉になるのです)

 

あれから何十年も経ち、人も同じだな、と思います。

 

人間社会でもまれて、とんがった角がぽろりぽろりと落ちていった先に、昔より丸くなっている自分に気付く。ちょうどいい感じの形(無個性ともいうかもしれないけど)になって、いつのまにかその他大勢の石ころの中に違和感なく収まっている、ような。

ひろ~い海岸、見渡す限り同じような丸い石ばかりで、石拾いもすぐ飽きてしまうのですが、もしこの丸い石ころ集団のなかで、ギザギザにとがっている石があったらすごく目立つでしょう。

これまでは、自分の形をこの集団の中で保つには余計な苦労もあっただろうし、荒波にもまれる中でも形を貫くには強い意思も必要だっただろうし、大変だっただろうな、と想像したりして・・・

今はそれが「個性」という言葉で受容され認められる時代に変わってきたので、良かったなと個人的には思います。いろんな形でいいじゃない、と互いを認め合える世の中に、誰もがそう思う世の中に早くなればいいな、と思います。

でもそうなったとき、これまでの「秩序」はどうなるのかな?とも思ったり。何を「個性」と認めるか、だと思うのですが。

 

・・・と石ころを見つめながら思いにふける母。

「お腹減った~、早く帰ろうよ~」と息子の声に現実へ引き戻され、今日は疲れたからカレーライスにしようかな~と、今夜のメニューを決めました。