ゆうとのこと(小学校チャレンジ!篇)

難聴児の息子が地域の小学校に入学しました!親の視点からさまざまな気付きを綴ります。

体外機の買替え助成が始まりました

正直、こんなに早く始まるとは思っていませんでした。

平成27年に県から各市町村に「通知文書」が届き、平成28年度から2市が助成をはじめたことをきっかけに、これはもしかしたら・・・と淡い期待を抱き始めたのは、まだ私が他県にいた頃のことでした。

各自治体の助成状況は常にチェックしていましたが、平成28年に突然県内(私は当時他県民でしたが)の2市が同額(37万2000円)で同時に助成を始め、「あれ?」と思ったのは平成28年夏頃でした。

すぐにその市の福祉課に電話をし助成に至る経緯を聞くと、県からの「通知文書」に基づいて実施を始めたということだったので、すぐに県に電話。

事実関係を確認すると、こういうことでした。

 

平成18年の障害者自立支援法の施行に伴い創設された「補装具費支給制度」に関する補装具の品目を並べたガイドラインを、障害福祉政策の一環として県が作成し、3年毎に各自治体に品目の見直し等内容の検討を指導しているが、平成27年ガイドライン見直しの年だった。

人工内耳については高額医療費の対象であり、「補装具費支給制度」の補装具の品目にはないが、県の独自調査で人工内耳の買替え助成が全国で広がってきていること、県内でも先行して実施している自治体があることをうけ、「通知」というかたちでガイドラインと一緒に送った。

 

ちなみに「通知」というのは命令ではなく、あくまでも判断は各自治体に任せるという性格のものです。県は命令できる立場ではないので、各自治体の「努力義務」になるわけですが・・・。

じゃあ、やってない自治体は努力が足りないのか、というと、それだけではないのですが、知らないっていうところもまだ多いような気がします。

だから、そこに住んでいる人が行政に訴えないといつまで経っても始まらない、ということになるわけです。

 

私は平成29年に今の市に転居してきたので、すぐに障害福祉課に行ってこう聞いてみました。

「県の通知をうけて○○市と○○市は助成を始めましたが、なぜこの市はそのタイミングで始めなかったのですか?今後始める予定はありますか?」

すると担当者が言った言葉。

「周りの市町の様子を見て、他が始めたら考えます」

という驚くべき回答でした。

そんな馬鹿にした回答あるかな?と怒りがこみ上げてきましたが、これは黙っていてはいつまでたっても始まらないなと確信したひと言でした。

実は、この件については長年いろいろな方が市に訴えてきた長い歴史があります。

それでもなかなか進まなかったことが、この回答のわずか1年後に叶うことになろうとは、今回の助成開始はとても多くの方が驚いています。

 

時代が追い風になったとも言えますし、やはり親の会の存在が大きかったのではないでしょうか。

一人で訴えても声というのはなかなか届きませんが、多くの声は届きます。

その声に賛同し、支援してくれる人も現れます。

決定打となったのは昨年11月の議会で、二人の市議が同時に一般質問をしてくれたことだと思っています。

議員と打ち合わせを始めたのは議会が始まる直前だったので、短期間であそこまでよく調べてまとめてくれたと感謝しています。

はじめて議会を傍聴しましたが、あのような場で私たちの要望が取り上げられることに感動すら覚えました。

そのときの市からの回答は「検討」に留まり、明確に始めるという回答は得られませんでしたが、市もこの件を真剣に協議し予算を取り制度化してくれたことに心から感謝をしたいと思います。

 

福祉とは、やはり「人」なのだと感じます。

 

ちなみに、助成金額は37万2000円でした。

なぜこの金額?と思った方も多いと思います。

これは、「補装具費支給制度」の定める額「市町村民税非課税者以外のものの上限月額:37200円(37万2000円の1割負担額)」を参考に、平成27年の通知文書に県が「この金額が適当であろう」と示した額です。

スピーチプロセッサは1台100万円することは行政も知っていますが、他とのバランスを考えると仕方がないのかもしれません。

県内の助成平均額が20万円ですので、市が独自にしっかり考えてくれた結果だと評価していいと思います。

そして私たち親としては、その助成は税金であるということを忘れずに、支えてくださる地域の人たちに常に感謝の心を忘れないようにしたいと思います。